伝説の音を手軽に手に入れたい。ケンタウロスといえば、ギタリストにとっては憧れのサウンド。ただ、本家オリジナルとなると数十万円もしてしまうわけで、僕を含めて手が出ない人がほとんど。でもそんな中、手頃な価格で伝説のサウンドを味わえるペダルが登場しました。それが今回紹介するBEHRINGER CENTAUR OVERDRIVEです。
正直、「BEHRINGERだからどうかな?」なんて思いながら手に取ったんだけど、予想以上の仕上がりで驚きました。手に入れてすぐ、軽く音出しをした時点で「これは間違いなく当たりだ」と感じるほどのインパクトがありました。
BEHRINGER CENTAUR OVERDRIVEの特徴を深掘り
まず、筐体がしっかりしているのが嬉しいポイント。BEHRINGERというとプラスチックのイメージが強いかもしれないけど、これは完全なメタル製。質感も高級感があり、耐久性も心配なし。スタジオで使うにもライブステージで踏み込むにも安心感があります。
内部回路では18Vに昇圧しているので、余裕のあるヘッドルームを実現していて、音に安定感があります。コントロールはシンプルに、GAIN、TREBLE、OUTPUTの3つだけ。このシンプルさが、かえって使いやすい。特にライブ中、咄嗟の音作りが求められるシーンで直感的に操作できるのがありがたい。
特に魅力的なのは、クリーンな信号とドライブ信号の絶妙なブレンド感。ゲインを上げるほどに少しずつ歪みが足されていく感じが非常に心地よいです。バイパス方式はバッファードで、長いケーブルを使用する時の信号劣化も防げます。これにより、ペダルボードが大きくなっても音質を維持できるのも魅力。

音質チェック:価格を考えると驚異的なクオリティ
実際に音を出してみると、まず驚いたのが中域の押し出し感。まさにあのクローンらしい音が簡単に出てきます。ニュアンスもしっかり反映されて、弾いていてとても気持ちいい。
ゲインを高めに設定すると、適度なコンプレッション感と甘い倍音が加わり、リードプレイにもピッタリ。さらに低ゲインのセッティングではクリーンアンプのエッジ感を絶妙に引き立て、リズムプレイやコードストロークでも非常に使いやすい。正直、数万円クラスのペダルと並べても遜色ないクオリティで、価格を考えると笑っちゃうくらいの仕上がりです。
さらにTUBE SCREAMER系とゲインスタックしてみましたが、非常にクリーミーで粘りのあるリードトーンが簡単に作れました。価格以上に使えるペダルだなぁと実感します。フェンダー系アンプ、マーシャル系アンプのどちらでも相性が良く、アンプを選ばず安定した結果が得られました。

他社クローン系ペダルとの違い
同じ価格帯の他社製クローン系ペダルと比較しても、BEHRINGERは一歩抜けています。もちろん、Warm AudioやWamplerといった高級機には細かな表現力や深みで若干劣りますが、実際のプレイでは気にならないレベル。
特に初心者や初めてクローン系を使う人には、このペダルで十分すぎるほど満足できるでしょう。新品価格が11,800円ということを考えても、このクオリティで手に入るのは驚異的です。また、プロのギタリストにとっても、サブとしてボードに加える価値は十分にあり、ライブやリハーサル時の頼れる相棒となるでしょう。
こんな人に特におすすめ!
クローン系サウンドに興味がある初心者ギタリストや、低予算でも本格的なドライブサウンドを求めている人には非常におすすめできます。また、ジョン・メイヤー風のウォームでクリーミーなトーンを追求しているプレイヤーにもぴったりのペダルです。
ペダルボードのスペースを節約したいギタリストや、ライブやスタジオで頻繁にペダルを持ち歩く必要がある人にも理想的です。さらに、メインのペダルが故障した時の予備や、音作りのバリエーションを増やすためのセカンドペダルとしても信頼性が高く、実用的です。これらのニーズを持つ人なら、間違いなく満足できるペダルだと言えるでしょう。
価格と性能を考えると「買い」なのか?
日本での新品価格は11,800円。しかし現在、あまりの人気ぶりに大手ECサイトではほぼすべてが欠品状態。手に入れるのはなかなか大変な状況です。さらに中古マーケットでは、なんと新品価格を上回る金額で転売されるケースも目立ってきています。
それでもサウンドの再現性や作り込みの精度を考えると、この価格帯でこれ以上のものはなかなか見つからないでしょう。ドライブとクリーンの絶妙なミックス感、ミッドレンジの押し出し感は本当に素晴らしく、実際に弾いていても思わずニヤけてしまうほどです。
初めてのクローン系ペダルとしても、2台目としての予備やライブ用としても、これほど優れた選択肢は他にないと言っても過言ではありません。音質や操作性、耐久性を総合的に評価しても、このペダルは間違いなく「買い」と断言できます。
Q&A

Q. BEHRINGER CENTAUR OVERDRIVEはどんなアンプと相性がいい?
A. 基本的にはどんなアンプでも相性は良好です。特にフェンダー系のクリーンアンプや、マーシャル系の少しドライブ感のあるアンプと組み合わせると、クローンらしい甘く押し出し感のあるトーンが出しやすいです。ゲインスタックを楽しみたいなら、ブリティッシュ系のアンプに合わせるのもおすすめです。
Q. セッティングのコツは?
A. まずOUTPUTをクリーントーンと同じ音量に揃えてから、GAINとTREBLEを好みに応じて微調整していくと自然なドライブサウンドが作れます。GAINは低めにしてクリーン寄りに、あるいは中〜高めにしてリードトーンにも対応可能。TREBLEは使用するアンプやギターの明るさに合わせて調整するとまとまりやすいです。
Q. どんなジャンルに向いている?
A. ブルース、ポップ、ロック、オルタナティブ、シティポップなど幅広いジャンルで活躍します。クリーンを基調とした楽曲に甘いドライブをプラスしたいときや、リードを前に押し出したいときに特に重宝するでしょう。
Q. 他のクローン系ペダルと比べて音に違いはある?
A. BEHRINGER CENTAUR OVERDRIVEは本家クローンに非常に近いバランスを持っていますが、ほんの少しゲインのかかり方がマイルドです。そのため扱いやすく、初心者にもとっつきやすいサウンドになっています。高級機と比較すると若干の奥行きの違いはありますが、実用上ほぼ気になりません。
Q. バッファードバイパスは影響ある?
A. はい、バッファードバイパス設計なので、長いケーブルを使ったりペダルボードの中で複数エフェクターを通す際にも、音痩せしにくいというメリットがあります。特にクリーン寄りのサウンドを大切にしたい人にとっては安心できる仕様です。
Q:電源はアダプターのみ?電池でも動きますか?
A:はい、9V電池でも駆動可能です。ただし、内部で18Vに昇圧しているため、電池の消耗が比較的早いかもしれません。長時間の使用を考えるなら、ACアダプターでの使用がおすすめです。
まとめ
BEHRINGER CENTAUR OVERDRIVEは、クローン系オーバードライブのサウンドを、驚くほど手軽に体験できるペダルでした。
しっかりとしたメタル筐体、18V昇圧設計による広いヘッドルーム、シンプルで直感的な3ノブ構成、どれを取っても価格以上のクオリティを感じます。
サウンド面でも、中域の押し出し感とナチュラルな倍音の加わり方が心地よく、低ゲインから高ゲインまで幅広く対応。アンプを選ばず、どんなセットアップでもクローンらしい“あの”サウンドを引き出してくれます。ゲインを少し上げるだけでニュアンス豊かなリードサウンドが手に入り、クリーントーンとの相性も抜群。まさに、幅広いシーンで活躍できるペダルといえるでしょう。
また、オリジナルクローンペダルと比べても、実戦では十分通用するクオリティを持っており、特に初心者やサブペダルを探しているプレイヤーにとっては、これ以上ない選択肢です。
「クローン系ってどんな感じ?」と興味を持っている人には、自信を持っておすすめできる一台。ちょうど1万円くらいという価格を考えれば、これは間違いなく「買い」と言えるでしょう。
手軽に本格的なクローンサウンドを手に入れたいなら、今まさに試すべきペダル。それが、BEHRINGER CENTAUR OVERDRIVEです。

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