話題の新興ブランド K.E.S KIP-V.A.C.9 現行最強のパワーサプライをレビュー

パワーサプライ

今回紹介するのは、話題のパワーサプライ K.E.S KIP-V.A.C.9。発売直後から「現行最強」との声も多く、SNSやYouTubeでも注目を集めています。新品価格は約22,000円。高機能ながら比較的手に取りやすい価格設定も魅力です。

K.E.Sというメーカー名はまだ耳慣れないかもしれませんが、実はエフェクター界隈では密かに評判を上げている新興ブランド。高電圧仕様や冷却ファンの搭載など、他社の上位機にも引けを取らない作り込みが特徴です。

K.E.Sとは

K.E.S(ケー・イー・エス)は、キクタニミュージックが手掛けるオリジナルブランドです。ブランド名は「音楽活動に新たな可能性を」という理念のもと、プラグド機材の世界で新しい発想と技術を取り入れることを目指して誕生しました。

公式コメントによると、K.E.Sは「もっと自由に、音楽活動の場を広げるアイテムをこだわりをもって企画・開発している」とのこと。その姿勢は製品作りにも現れており、単なる機材の提供ではなく“音楽表現を拡張する道具”としての存在感を放っています。

代表作であるKIPシリーズは、サウンドの張りと立体感を生み出す“圧強め”な出力設計で話題に。ファンの間ではその堅牢な作りとサイバーなデザイン性、そして価格を超えた性能で高く評価されています。

KIP-V.A.C.9:製品の特徴

出典:kikutani.co.jp

  • 9ポート搭載(Port1〜6とPort7〜9)
  • フルアイソレート設計:ノイズ干渉を防ぎ、各ポートが独立
  • 高電圧設計:無負荷時9.8V、高負荷時でも9.4Vを維持
  • 最大出力27Wのハイパワー仕様
  • 金メッキDCケーブル付属(30cm×6本/60cm×4本)
  • 冷却ファン搭載:熱を逃がし、電力効率をキープ

ぱっとみでもわかる機能モリモリ感。

特に注目したいのは「高電圧設計」と「冷却ファン搭載」の2点。長時間のライブでも電圧が下がりにくく、安定したサウンドを維持できます。

KIP-V.A.C.9:可変電圧ポート

出典:kikutani.co.jp

Port7〜9には 6.5V〜18Vの間で自由に電圧を調整できる機能 が搭載されています。さらに、各ポートには「ボルテージインジケーター(電圧表示ディスプレイ)」があり、設定電圧をリアルタイムで確認可能。

この機能により、以下のような用途が可能になります。

  • FUZZへの低電圧供給で“電池っぽい”サウンドを再現
  • 12V/18Vで高電圧駆動のオーバードライブを安定動作
  • サウンドの張り・ブライトさを好みに合わせて調整

アナログファズを愛用するプレイヤーにとって、これほど便利な機能はないでしょう。

ちなみに、定電圧で駆動するFUZZサウンドをまだ試したことがない方は、ぜひ調べてみてください。電圧を少し下げるだけでサウンドキャラクターが驚くほど変わり、往年のビンテージトーンを再現できる楽しみがあります。

KIP-V.A.C.9:音の印象と使用感

KIP-V.A.C.9は、出力が高めの設計により、特に歪み系ペダルでの“張り”と“厚み”が増す印象。高負荷時でも9.4Vを維持するため、音が引き締まり、低域の曖昧さが減少します。

また、冷却ファンによる放熱性も非常に高く、長時間の使用でも発熱による電圧変動が少ない点は大きな強みです。ライブやスタジオでも安定した電源供給が可能。

ノイズ面についても非常に優秀で、アナログ・デジタル問わずクリーンな環境を実現します。実際にレビュー動画でも「ライブでノイズが気にならない」「歪みがより鮮明になった」との声が多く見られました。

KIP-V.A.C.9:拡張性とリンク機能

背面の LINK OUT端子 から、別売りの「KIP-AD5」などを接続すればポートを拡張可能。最大14ポートまで増設でき、複雑なボード構成にも柔軟に対応します。

すべてのポートを同時使用しても、各ポート315mAを維持可能。9V換算で27W出力というのは、このサイズのパワーサプライとしては驚異的な数値です。

KIP-V.A.C.9:他社製品との比較

製品名特徴価格帯コメント
K.E.S KIP-V.A.C.9フルアイソレート・可変電圧・最大27W約22,000円高性能ながらコスパ抜群
FREE THE TONE PT-5D高品質トランス電源、静音性抜群約45,000円プロ仕様だが価格が高め
EX-PRO PT-1トランス電源でノイズレス約40,000円出力電流200mA制限あり
Voodoo Lab Pedal Power 3海外定番モデル約35,000円安定感ありだが拡張性は控えめ

KIP-V.A.C.9はこれらに比べ、出力電流の余裕(500mA) と 可変電圧対応 が大きな強みです。特にPT-5DやPT-1では各ポートの最大出力が200mA前後に限られるのに対し、KIP-V.A.C.9ではすべてのポートで500mAを確保。マルチエフェクターや電流を多く必要とするデジタルペダルにも余裕で対応できます。また、6.5V〜18Vの可変電圧機能によって、FUZZなど電圧感度の高いアナログペダルから18V駆動のブースターまで幅広くカバーできる点も優秀です。ポート数が多く、価格面でも非常にバランスが取れており、他社の上位モデルに匹敵する性能をこの価格で実現している点は大きな魅力といえるでしょう。

KIP-V.A.C.9:良かった点・気になった点

出典:kikutani.co.jp

KIP-V.A.C.9の魅力としてまず挙げたいのは、9ポートすべてが高出力かつフルアイソレート構造であることです。各ポートが独立しているため、アナログとデジタルのエフェクターを混在させてもノイズがほとんど発生せず、非常にクリーンな電源環境を実現します。また、可変電圧機能によって6.5Vから18Vまで自在に設定できるため、FUZZなどの低電圧駆動から18V駆動のペダルまで柔軟に対応。これ一台で多様なボード構成に対応できる点が大きな魅力です。

さらに、冷却ファンが搭載されていることで長時間使用しても熱による電圧低下を防ぎ、安定した電源供給が可能です。ボルテージインジケーターによって各ポートの電圧を視覚的に確認できる点も扱いやすく、ライブ中や暗所での操作時にも安心できます。また、別売ユニットとのリンク機能により拡張も容易で、将来的にポート数を増やしたい場合にも柔軟に対応できる拡張性の高さが魅力です。

一方で、気になる点もいくつかあります。まず、可変電圧ポートを誤って設定すると接続した機材が破損するおそれがあるため、特に初心者は注意が必要です。また、ポート間の間隔がやや狭いため、太めのDCケーブルを使用すると干渉するケースがある点はやや扱いにくい部分です。それでも、これらの点を差し引いてもKIP-V.A.C.9の信頼性と性能は非常に高く、十分に満足できる仕上がりとなっています。

KIP-V.A.C.9:こんな人におすすめ

K.E.S KIP-V.A.C.9は、電源環境にこだわるプレイヤーに特におすすめです。たとえば、複数のエフェクターを同時に使用するギタリストやベーシスト、そしてライブ・レコーディング問わず安定した電源供給を求める人に最適です。FUZZやオーバードライブなど、電圧によって音色が変わるペダルを好むユーザーにとっては、可変電圧機能が非常に魅力的でしょう。

また、ノイズの少ない環境を重視するプレイヤーにも強く推奨できます。フルアイソレート設計により、アナログとデジタルのエフェクターを混在させてもノイズ干渉が起きにくく、プロレベルの静粛性を確保。さらに、ボードの拡張性を重視する人や、将来的にエフェクターを増やす予定のある方にも向いています。

一方で、電圧可変ポートを使いこなすには多少の知識が必要なため、初心者の方は最初は固定電圧ポート中心で運用するのがおすすめです。慣れてきたら、可変ポートを使ってFUZZやブースターのキャラクターを変化させるなど、より高度な使い方にも挑戦できるでしょう。

KIP-V.A.C.9:まとめ

出典:kikutani.co.jp

「現行最強クラスの実力」

K.E.S KIP-V.A.C.9は、単なる“高機能モデル”という枠を超え、ユーザーが求めるあらゆる要素を高次元でまとめ上げたパワーサプライです。フルアイソレート設計による圧倒的な静音性、9ポートすべてが高出力に対応するパワフルさ、そして可変電圧機能による柔軟性。どれをとっても現行モデルの中でもトップクラスの完成度を誇ります。

実際の使用感としても、音の張りや反応の速さ、歪みエフェクターの抜けの良さなど、単なる電源供給以上の恩恵を感じられます。ライブ現場ではもちろん、録音スタジオや自宅練習でも安定した環境を作れる点は大きな強みです。さらに、冷却ファンや拡張ポートといった細部まで配慮された設計は、長く使うほどにその価値を実感できるはずです。

22,000円という価格を考えると、この性能と機能性は驚異的。上位ブランドの倍近い価格帯の製品にも匹敵する完成度でありながら、初心者でも導入しやすい価格設定になっています。パワーサプライ選びで悩んでいるなら、このKIP-V.A.C.9はまずチェックすべき一台です。現場での安心感と、音へのこだわりを両立した“圧強め”の名にふさわしい傑作と言えるでしょう。

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