GP-5から何が変わった? VALETON GP-50 実用性が爆上がり!

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超小型マルチエフェクターの常識を覆したVALETON GP-5から、ついに正統進化を遂げた「GP-50」が登場しました。

前作のGP-5は、その圧倒的な小ささでギタリストを驚かせましたが、フットスイッチが一つしかないことや、本体だけでは音作りが難しいといった、サイズゆえの妥協点もありました。

今回のGP-50は、それらの課題をすべて解決した、まさに小型マルチの完成形と言える一台です。フットスイッチは2つになり、カラー液晶を搭載。さらに、このサイズで充電式バッテリーまで内蔵しています。実際にポケットに放り込んで持ち運べるこの機材が、どれほどの実力を秘めているのか。実機を使い倒した感想を詳しくレビューしていきます。

なお、現在は予約注文の受付中となっており、日本国内での発売日は2月上旬を予定しています。 発売直後は品薄も予想される注目株ですので、検討中の方は早めのチェックがおすすめです。

VALETON GP-5のレビュー記事はこちら

VALETON GP-50:機材の詳細スペック

出典:hotmusic.jp

サイズ感はGP-5よりは一回り大きいですが、依然としてコンパクトエフェクター1台分程度です。厚みが抑えられているため、ギターケースのポケットにもすんなり収まります。

  • エフェクト:100種類以上、最大9モジュールの同時使用が可能
  • オーディオ:24-bit/44.1kHz処理
  • バッテリー:リチウムイオン電池内蔵、最大4時間連続使用
  • 端子:ステレオアウト(L/R)、ヘッドフォンアウト、MIDI IN、USB-C、EXP/FS端子
  • 付加機能:全40パターンのドラムマシン、ルーパー機能、オーディオインターフェイス機能

VALETON GP-50:前作GP-5から進化したポイント

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GP-5と比較して具体的にどこが使いやすくなったのか。実際に手に取って感じた大きな違いは、以下の4点です。

  1. 操作性の劇的な向上 スイッチが2つになったことで、パッチのアップダウンはもちろん、特定の歪みやディレイを足元で個別にオンオフするストンプモードとしての実用性が格段に上がっています。
  2. 本体のみで完結する音作り 大型のカラー液晶と3つの物理ノブが搭載されたことで、スマホを取り出さなくても本体だけで瞬時に音色を追い込めるようになっています。
  3. 内蔵バッテリーによる真のポータビリティ リチウムイオン電池を内蔵しており、単体で最大4時間の駆動が可能です。シールドを1本繋ぐだけで即座に演奏を始められる手軽さは、前作にはなかった大きな強みです。
  4. 端子類が本気の仕様に 独立したL/R出力端子と、ステレオミニのヘッドフォン端子をそれぞれ備えています。現場での使い勝手が大幅に向上しました。

常識を覆す「NAM(Snap Tone)」とは

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この価格帯のマルチエフェクターとして、GP-50が他を圧倒している最大の理由が、Snap Tone(NAM)への対応です。

NAM(Neural Amp Modeling)とは、世界中の有志が本物のアンプをキャプチャーした高精度なモデリングファイルのことです。従来のシミュレーターがアンプの音を似せて作った計算式だとすれば、NAMはアンプの挙動そのものをデジタルコピーしたような生々しさがあります。

GP-50は、このNAMファイルを読み込むことができるため、2万円を切る機材でありながら、中身は数十万円クラスのプロ用機材に匹敵する解像度の高いサウンドを鳴らすことができます。Tone 3000などのサイトからお気に入りのアンプサウンドをダウンロードして追加できる拡張性は、まさに次世代のマルチと言えます。

アプリ「Valeton Suite」の使いごごち

小型マルチで懸念されるエディットのしにくさを、専用アプリValeton Suiteが見事に解消しています。

Bluetooth接続の安定性が高く、スマホの画面上でペダルを並べ替えたり、ツマミを回したりする操作が非常に直感的です。演奏しながらリアルタイムで音色を微調整できる楽しさは、一度体験すると元には戻れません。

ライブやスタジオでは本体のノブで素早く調整し、自宅でじっくり音を作り込む際はアプリを使うというハイブリッドな運用が、ストレスなく行えるよう設計されています。

VALETON GP-50:サウンドレビュー、実際の使用感

出典:hotmusic.jp

最新プロセッサーとNAM(Snap Tone)がもたらす実際の演奏感について、ポイントを絞って解説します。

■ 異次元の解像度:Snap Tone(NAM)の威力 最大の衝撃は、やはりNAMによるアンプサウンドです。従来のシミュレーターにありがちな線の細さがなく、中音域の密度が非常に高いです。ピッキングの強弱に本物のアンプのような粘りをもって反応し、歪みが吸い付くような感覚で演奏できます。

■ ジャンル別のキャラクター ハイゲイン設定(Mesa系など)では、速いフレーズでも一音一音が潰れず、滑らかで芯のある歪みが得られます。逆にクリーン系(Twin Reverbなど)では、手元のボリュームを絞った際の鈴鳴り感が美しく、デジタルの冷たさを感じさせません。

■ 弾き心地を左右する出力先の選択 USB接続での録音は非常に高音質ですが、リアルタイムの演奏ではアナログアウトからのモニターを強くおすすめします。アナログ経由の方がレイテンシー(音の遅延)が極めて少なく、真空管アンプのような直感的なレスポンスでプレイできます。

■ 直感的な物理コントロール 液晶横の3つのノブで、ゲインやEQを瞬時に微調整可能です。メニューの深い階層に入るストレスがありません。また、2つのスイッチを「歪みのON/OFF」「ディレイのON/OFF」として割り当てれば、コンパクトエフェクター感覚でのライブ運用も現実的です。

■ より良く鳴らすための微調整のコツ アプリ内のInput Levelを6から7程度まで上げると、アンプの食いつきがさらに良くなります。また、初期設定ではノイズゲートが強めにかかっていることが多いため、少し弱めることでギター本来の自然なサステインが開放されます。

VALETON GP-50:評価できるポイントと惜しいポイント

評価できるポイント

  • 驚異的なコスパ:19,800円でNAM対応、バッテリー内蔵、2スイッチ。
  • 堅牢な筐体:プラスチック製ではなく、しっかりとした金属製で安定感があります。
  • 拡張性:外部エクスプレッションペダルを繋げば、本格的なシステムになります。

惜しいポイント

  • ルーパーの録音時間:数小節程度のサイクルでいっぱいになる感覚があります。ソロの練習用と割り切るのが良いでしょう。
  • 付属のUSBケーブル:少し短めです。デスクでPCと繋ぐ際は、別途長めのケーブルを用意するのがおすすめです。

VALETON GP-50:こんな人におすすめ

  • 初めてのマルチエフェクターを探している初心者の方
  • スタジオに重たい機材を持ち込みたくないミニマリスト
  • 宅録のオーディオインターフェイス兼アンプシミュレーターとして使いたい方
  • ライブの緊急用バックアップとしてギターケースに忍ばせておきたい方

VALETON GP-50:Q&A

Q. 初心者でもNAMの設定は難しいですか? A. アプリを使えば、ファイルを指定の場所に読み込むだけなので簡単です。最初から入っているプリセットでも十分に良い音がします。

Q. バッテリーの寿命が心配です。 A. 通常の使用であれば4時間は持ちます。USB-Cで充電しながらの使用も可能なので、長時間の練習でも安心です。

Q. 他の歪みエフェクターと組み合わせて使えますか? A. もちろん可能です。GP-50をアンプシミュレーターとして最後段に置き、前段にお気に入りのコンパクトペダルを繋ぐ使い方も非常に効果的です。

Q. パソコンの大画面で音作りをしたいのですが、PC版のエディターはありますか? A. 詳細なエディットができるのはスマホ・タブレット版のアプリ(Valeton Suite)のみとなっています。PC版はファームウェアのアップデートやNAMの管理が主目的です。Bluetooth接続が非常に安定しているので、スマホを横に置いて操作するのが最もスムーズです。

Q. Bluetoothで音楽を流しながら、それに合わせて練習できますか? A. 可能です。スマホの音をGP-50に飛ばし、ギターの音とミックスしてヘッドフォンから聴くことができます。ケーブル1本でどこでもセッションの練習ができるので非常に快適です。

Q. 出力が2つありますが、本物のステレオ出力として使えますか? A. はい、独立したL/R端子を備えています。ステレオディレイやリバーブの広がりをそのままPAミキサーやインターフェイスに送ることが可能です。

Q. ベースでも使えますか? A. もちろん使えます。ベース用のアンプモデルも搭載されており、特にNAM機能を使って有名なベースプリアンプのキャプチャーを読み込めば、ベーシストにとっても強力なツールになります。

Q. ワウペダルやボリュームペダルを後から追加できますか? A. 背面のEXP/FS端子に、市販のエクスプレッションペダルを接続すれば可能です。また、外付けの2ボタンフットスイッチを増設して操作性を拡張することもできます。

Q. USBでスマホに繋いで、そのまま演奏動画を撮ることはできますか? A. 可能です。OTG機能に対応したUSBケーブルで繋げば、GP-50の音がそのままカメラアプリの音声として録音されます。弾いてみた動画や配信もこれ一台で完結します。

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VALETON GP-50:まとめ

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VALETON GP-50は、これ1台で何でもできるを究極のサイズで体現した一台でした。

2万円台という価格からは想像できないほどの高音質と、ギタリストの痒い所に手が届く機能の数々。特にNAMへの対応とバッテリー内蔵という強みは、同価格帯のライバル機を一歩リードしています。

現在は予約注文の状態ですが、2月上旬の国内発売後はかなりの争奪戦になることが予想されます。 「重い機材から解放されたい」「場所を選ばず最高の音で練習したい」という方は、今のうちに予約を済ませておくのが賢明かもしれません。

ポケットに忍ばせておけば、いつでもどこでも自分の最高のアンプサウンドで演奏できる。そんなワクワクをくれる、素晴らしいガジェットです。マルチエフェクターの進化を、ぜひその手で体感してみてください。

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